6月27日 知覧にて

デザイナーとしての私は、鹿児島の知覧を訪れました。

戦時中、特攻隊として送り出された

若者たちが遺した手紙や遺影を目にして、

現実と思えないほどの静かな衝撃に包まれました。

ひとりの命が向かった場所。

そこには、どんな言葉でも追いつけない

「想い」が残っていました。

時代がどれだけ変わっても、

大切なものは変わらない。

「人の思い」こそが、

いつの時代にも問い続けるべきものなのだと、

あらためて深く胸に刻まれました。

私たちの服は、時に「日記」のような存在です。
記憶や心情や小さな問いが、一着のなかに織り込まれている。
この「ふみの便り」は、その背景にある思索や感情の痕跡を、
そっと言葉にして残しておく場所です。

静かに、でも確かに。
まとう人の人生に寄り添う服であるために。
fumikaはこれからも、日々を見つめ、言葉を綴っていきます。